地球温暖化阻止への無策が示唆するもの

COP21が開催されたパリで、2015年12月に採択された、気候変動抑制に関する多国間の国際的な合意が「パリ協定」。この協定は温室効果ガス二大排出国である中国とアメリカが同時批准し、11月4日に発効した。1997年に採択された京都議定書以来、18年ぶりとなる…

素粒子の姿

素粒子は粒子なのか。 素粒子は粒子として表象できるのか。 見えないものについてそれが何かを知ることができるのか。 見えないものを見えるものとして表象できるのか。 見えないものを表象するとはどのようなことか。 1 素粒子は普通の粒子に似ているのか …

コスモス

コスモスが元気に咲いている。野生種はメキシコの高原が故郷で、草丈が2、3mにもなる。葉は細かく枝分かれして羽状になり、花径は大輪種で10cmを超す。コスモスはギリシア語の「kosmos」に由来し、「美しい」という意味。日本に伝わったのは江戸時代末の文久…

現象の説明

古典力学はとても合理的で、退屈なほど常識的なのだが、量子力学の世界をつくる素粒子は合理的な域を超えるほど非常識で、謎に満ちている。そんな話をノートに何回か書いた。 画像はいずれも私たちが経験できる現象で、光、雲,生命とでも呼べるものである。…

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素粒子は粒子なのか。 素粒子は粒子として表象できるのか。 見えないものについてそれが何かを知ることができるのか。 見えないものを見えるものとして表象できるのか。 見えないものを表象するとはどのようなことか。 9 電子や光子の状態はベクトルで表現さ…

青い実

近くの学校にヒメリンゴとカリンの植えられた歩道がある。今年は夏らしくない夏だが、秋がそこまで来ているのか、それぞれ青い実をつけている。 子供の頃、我が家の向かいの家にヒメリンゴの大きな木が二本あり、秋にかけて小さな実をたくさんつけた。木に登…

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素粒子は粒子なのか。 素粒子は粒子として表象できるのか。 見えないものについてそれが何かを知ることができるのか。 見えないものを見えるものとして表象できるのか。 見えないものを表象するとはどのようなことか。 4 自己同一性をもたない「粒子」は存在…

言葉の変態

セスジスズメは爆撃機のような翼をもった茶色のガ。前翅に暗褐色と肌色の帯が入り、背中には2本の肌色の筋が縦に走る。幼虫はイモムシ体型で、オレンジか黄色の連続した眼状紋をもつ。その幼虫を歩道の雑草に見つけたのだ。ガとは違って見事な模様をもつが、…

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素粒子は粒子なのか。 素粒子は粒子として表象できるのか。 見えないものについてそれが何かを知ることができるのか。 見えないものを見えるものとして表象できるのか。 見えないものを表象するとはどのようなことか。 量子力学を前提にこれらの問いを考える…

多くの「終戦の日」を知り合おう

終戦の日、終戦記念日いずれでもよいのだが、原爆記念日も含めて、カレンダーの如く、毎日世界中の戦争の終結日を手短に紹介するというアイデアはきっとすぐに却下されそうだが、NHKでもGoogleでも構わないからやってくれないだろうか。新聞、テレビ、SNS、…

「かいめい」

「かいめい」が有明西埠頭に停泊中である。この船を私が見るのは初めてである。2015年6月進水の海洋研究開発機構(JAMSTEC)の海底広域研究船。JAMSTECの保有する調査船としては、「みらい」(8,687トン)に次ぐ大きさである。乗組員27名のほか研究者など38…

「守る」

アメリカ海軍の消防車を何気なく見ると、そこに書かれている「Protecting those who defend America」が目に飛び込んできた。この謂い回しは「守る」ことの違いを見事に表してくれていた。 「守る」には色んな意味がある。まずは「defend」。敵の攻撃から守…

可変なものから不変なものへ:言語化

ものごとの本質は何かと問われて、それは「諸行無常」であり、「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。」とつい口ずさんでしまいます。この『平家物語』の書き出…

入道雲

夏の想い出と言えば尾瀬でも伊豆でもなく、入道雲。入道雲の次は夕立なのだが、何度も濡れた想い出がある。濡れた身体も一風呂浴びれば、蚊に刺された痒みもすっかりなくなり、ホタルを見ながら虫の声を聴いたものである。今ホタルも虫もいないが、入道雲だ…

表象から実在へ(あるいは、情報から知識へ)

昨今はアナログ的な外部刺激が表象と、ディジタル的な外部刺激が情報と呼ばれる場合が増えてきている。アナログ的な内容をもつ表象、イメージ、主観、意識などの語彙は確固たるもの、しっかりしたものではなく、それゆえ、頼ることができないものと長い間考…

二つの祭

8月11日から13日まで夏のコミックマーケットが東京ビッグサイトで開かれている。また、今年は深川八幡祭の本祭で、こちらは11日から15日まで。深川祭は延べ30万人の人出が予想され、コミケは50万人超。 深川にコミックは馴染まず、有明には御輿がやってこな…

誰もふれない表象の本性についてのスケッチ

実体、基体、実在、物自体、さらには第一性質は、現象、表象、そして第二性質とは根本的に異なると考えられてきました。それは古き伝統であり、習慣となっていたためか、大抵の人の常識としてしぶとく生き残ってきました。それを見ている私たちには左右され…

サルスベリ

子供の頃、我が家の近くの寺にサルスベリの木があり、その周りでよく遊んだ記憶がある。舟の形の庭石の横の木は相当に大きく、どんな花が咲いていたかは全く憶えていないのだが、幹がツルツルで、登りにくかったことだけはよく記憶している。 古い樹皮が剥が…

懐疑の深化、転化;最小の懐疑

ヒュームは、ロックが始めた経験論的なアプローチをさらに推進することによって、そこからロックとは違う結論を引き出しました。彼は、形而上学者たちがこぞって前提にしてきた物理世界の「実体」が虚構に過ぎないことを改めて証明し、さらに、人間の心的活…

懐疑の現象論:デカルト的な懐疑?

(昨日の内容を書き直したものです。) デカルトはすべてのことを疑い、疑い尽くしても尽くし切れないものとして「疑う」自分を見出したということになっています。哲学史の授業ではこのような話が定番になっています。定番の授業によれば、方法的懐疑の特徴…

長崎の祈り

広島の原爆ドームは被爆遺産だが、長崎にはそれがない。実は原爆ドームより遥かに強烈な遺産があった。それが浦上天主堂(現カトリック浦上教会)。8月9日小倉上空の雲が濃く、第二目標の長崎に原爆が投下された。投下予定地から4km北にずれ、浦上天主堂の…

懐疑の現象論:デカルト的な懐疑

デカルトはすべてのことを疑い、疑い尽くしても尽くし切れないものとして「疑う」自分を見出したということになっている。方法的懐疑の特徴はもう何も確実であるといえるものはないと思えるところまで懐疑が徹底されるところにある。まずは、外部感覚が偽と…

宗教と科学:信じる、疑う

「宗教教義を真だと信じること」と「科学理論を真だと信じること」とはまるで違うものだと教えられて、疑問を持つどころかその通りだと思う人がほとんどなのだが、それに疑問を抱いた人たちがいました。より簡単に、「神を信じる」ことと「自然法則を信じる…

原爆という武器

(「原爆」という武器についてどう考えるかと問われ、まごつく人をさらにまごつかせる話) 武器は素手の人間では生きられない状況でもそれを助けて生き残れるように自分や家族を守るもの。人類は様々なものを発明してきた。そして、その最もポピュラーなもの…

熱気球

東京臨海広域防災公園は首都直下地震等の大規模な災害発生時に、「災害現地対策本部」等が置かれ、首都圏広域防災のヘッドクォーター及び広域支援部隊等のベースキャンプ、災害医療の支援基地となる。 平時は様々なイベントが行われているが、先週末は子供た…

都会の茸?

芝生には結構色んな茸が生える。梅雨の時期から夏にかけて公園の芝生には茸が珍しくない。最初は芝生の茸は都会の茸かと勝手に思い込んでいたのだが、そうではなく、田舎であれ都会であれ、芝生があるところには生えてくるようである。キコガサタケ、ホコリ…

信念と知識:科学の場合

(信念、疑念に触発されて知識が生まれる) 欲求や感情は、それについて私たちが欲求や感情をもつ意識の内容が事実を表現しているか否か、適切な行為であるか否かとは関係がない。欲求や感情の内容、つまり欲求や感情の志向的対象は現実離れした事柄や行為で…

心の壁:論理と言語

心の壁といえば、雲を掴むようなものと思われがちですが、実は簡単なことなのです。心の壁がつくられ、外の物理世界と内の意識世界が分けられることは、私たちが認識的な述語(epistemic predicate)を自ら使うことに起因しています。簡単には、心をもつとは…

何が心の壁をつくるのか:悪の根源、悪の温床

心の壁は悪につながるが、それを生み出すのは私なのか、それとも言葉なのか。「私が言葉で心の壁をつくる」というのが多くの人の答えではないのか。この言明の意味は後でじっくり考えたい。論理は心の壁をつくらないが、言葉を使うことによって心の壁ができ…

豊洲ぐるり公園

7月7日に豊洲埠頭をぐるりと一周するように歩道を中心に整備された「豊洲ぐるり公園」が部分的に開園した。陸上競技選手だった為末さんがチェアマンとなって豊洲を「ランニングの聖地」にしようと、豊洲公園から昭和大学江東豊洲病院まで5㎞弱のランニングコ…

心の壁

AIを使ったゲーム大会「第1回人狼知能大会」なるものが2年前に開かれた。AIに会話ゲーム「人狼」をプレイさせ、勝者を決めるというもので、将棋の「電王戦」のようなもの。「人狼」は「スパイ探しゲーム」である。以下の話は私が漏れ聞いたものである。 まず…

ムクゲ

暫く前からムクゲ(木槿)が花をつけ、街中で目立っている。最近は公園や歩道で広く植栽されていて、それが花盛りなのである。ムクゲは夏の茶花でもある。白の一重花に中心が赤い底紅種は、茶人千宗旦(そうたん)のお気に入りで、「宗丹木槿」と呼ばれる。

認識論や心の哲学の将来の貢献

将棋ブームの立役者となれば、藤井君だけでなく、AI将棋のソフトも挙げなければならない。既にプロより強いソフトが幾つも開発されている。自動車の自動運転AIも存在し、特定分野のAIの数と種類は今世紀に入り格段に増え続けている。そして、より普遍的なAI…

認識論、心の哲学は今の加計問題や稲田問題に何も貢献もできない…

特別防衛監察の報告が出て、それを直接見ることができます。その中の注の一部を以下に挙げてみます。 「平成29年2月15日の事務次官室での打合せに先立つ2月13日に、統幕総括官及び陸幕副長が、防衛大臣に対し、陸自における日報の取扱いについて説明したこと…

感性と理性は区別できるのか

「計算する」ことが私たちの脳の働きの基本、エッセンスだと既に述べました。では、感性や理性、あるいは真善美の判断、思考と価値判断、意志と欲求といった区別は一体どこから出てくるのでしょうか。もっと大袈裟に問題を拡大すれば、信念と欲求という心の…

「計算する」ことの意義

「計算する(compute)」という述語はほぼ誰もが知っていて、実際に私たちは計算することができる。計算するとは、チューリング・マシーンを使うのであれば、左右に限りなく伸ばすことのできるテープの上の一つのマス目に0か1の数字、あるいは空白をつくる操…

曲線の風景

風景には不規則な線や面が当たり前のように登場するものだ。山も川も、そして雲も不規則な曲線に満ちている。だから、変幻自在の形を風景の中に見つけることができる。自然は形には無頓着なのかも知れない。だが、人が作り出した街や家、機械や道具を思い浮…

よい子、つよい子、できる子

このような謂い回しが、確か私の通っていた小学校の校訓(目標やスローガン)でした。これが運動場などに掲げられていて、児童は直ぐに眺めることができたのです。どのような経緯でこの謂い回しが学校の校訓になったのか知りませんが、今の父兄なら差別化だ…

収穫の夏

公園の片隅に小さな菜園があり、野菜が実っている。子供の頃の記憶が蘇ってくる。夏休みの早朝は畑に行ってナスやキュウリを採ったものである。当時はミニトマトはまだなく、ヘチマは裏庭にあったことなど次々浮かんできて、ナスとキュウリは紅茶とマドレー…

植物が感じ知る夏

植物が生い茂り、花が咲き、実をつける。そんな夏が到来し、秋の気配さえ感じる。

物自体、現象、そして仮象

(いずれも遺物と紙一重で、心して捉えるべき概念) 「仮象(Schein)」とは架空のもの、フィクション、創作のことです。ですから、文学作品のように仮象は実在しなくても有意味で、有用な場合が数多くあります。プラトンは「イデア」こそが真の実在で、感覚…

(中断していた「失われた感性を求めて」の続き)

(3)太陽、月、星 雪がたくさん降った朝のことだった。それは2月の初旬で、雪は今風に言えばパウダースノーで、明け方にはほぼ止んでいた。祖母は玄関から公道までの道をつくるのに忙しく、4歳の私もその手伝いという名目で、外に出る。薄明りの中に青空が…

オリンピックの聖火は水素?

水素は私たちの生活には馴染みがないように見えるが、実は宇宙全体の約70%を占める物質で、太陽などの宇宙の星が輝いているエネルギーはその水素である。地球上では酸素と結びついて「水」として存在している。水素(hydrogen)という言葉は、水(hydro)の…

センスのない夢

子供の頃、ジェット機やロケットより水上飛行機に憧れたものだ。水上飛行機は今では遺物という感じがしないでもないが、それに似ているのが水陸両用の乗り物。軍隊の上陸用舟艇の他に思いつかなかったが、最近はそのようなバスがあり、観光地で使われている…

e-myokoの顕微鏡観察に寄せて

今年も子供向けの顕微鏡の観察会が行われた。顕微鏡を観察した子供たちと父兄の方々に知ってほしいことを書いたのだが、それを転載しておこう。 子供たちへ:顕微鏡で観察すること e-myokoの自然観察が妙高で行われ、子供たちが顕微鏡を通してミクロな世界を…

セミの季節

夏休みに入ると、何日かはセミを捕るのが私の仕事だった。昆虫採集は名目で、セミやトンボを捕ること自体が目的だった。一過性のもので直に飽き、大した殺戮者という訳ではなかった。子供の頃に圧倒的に多かったのがアブラゼミ、そしてミンミンゼミで、クマ…

有明西学園

この名称から公立の学校を想像するのは難しい。斬新というより、センスのない名前で、当初の「江東区立第二有明小・中学校」という平凡な方がずっとわかりやすい。我が家の前にある有明小学校、有明中学校の名称はそのままとなる。こちらは同じ敷地内に小学…

ヒマワリ賛

Facebookで私の友人の一人である足立さんが素晴らしいエッセイを英文で書いてくれた。いつも私の駄文を読み、実に的確なコメントをくれる無類の友である。心からお礼を述べたい。ヒマワリは日本的でない花の代表格の一つで、典型的な夏の花。二人にとっては…

夏の雲

夏雲の広がる空に機影が見える。夏を念押しするかのような光景である。この光景を言葉で表現したくなるのは私だけではないだろう。 飛行機に 立ちはだかるか 夏の雲 飛行機の 突き抜けようと 夏の雲 飛行機が 抜け出でたるか 夏の雲

(2)花を感じ知る:麹(糀)とヤマブキ

彼の家は味噌をつくっていた。味噌の仕込みは2月末から3月にかけて行われていた。煮た大豆をつぶし、そこに麹と塩を加えて暫く寝かすと発酵が進んで味噌ができるという、とてもわかりやすい仕組みなのだが、何かをつくり出すことへの子供の好奇心は強く、彼…