梅雨明け

集中豪雨が続いたが、順調に梅雨明け。 これから暫くは夏で、熱中症のニュースが続くことになる。

(1)水を感じ知る

彼が水を意識したのは暑い夏の午後だった。とても暑い日で、遊び疲れて外から戻った彼の眼にまず入ったのは土間の大樽で、中に水が一尺ほど張ってあった。この樽は米を研いだり、豆を洗ったりするのに使われていた。 四歳の子供には大きな樽で、中に入れば泳…

失われた感性をもとめて:前書き

子供時代にもっていたが、今ではすっかり忘れ去られてしまった能力のようなものが確かにある。それを確信している人は実は意外に多く、そんな人の話を聞いてみようという訳である。「感性」などと呼んでしまうと味気ないのだが、生き物への共感、大人への恐…

繋がるべきものが繋がる

線路が、トンネルが、道路が繋がるのは目的達成のわかりやすい姿で、それを見ると大抵の人は安心する。 喉に棘が刺さった状態が解消されたような気持になるのは私だけではあるまい。どんな意味でも分断されていたものが繋がるのはそれだけで嬉しい気分になる…

ペパーミントの花

ペパーミントと言えば、ハッカだというのが私の世代の反応で、チューインガムを思い出す。和名はコショウハッカ、セイヨウハッカ。今はハーブとしてお菓子やお茶に使われている。ハーブが植えられた花壇ではそのペパーミントの花が咲き出していた。ペパーミ…

海の日

昨日は朝の散歩で小学生の時以来刺されたことのないハチに二か所も刺されてしまい、大事をとって東京新潟県人会の会合を欠席した。すると、両陛下が「日本丸」を見学されているニュースを知り、「海の日」の行事でEMELARD ACEが晴海に来ているのではないかと…

埋立地

我が家のすぐ先、今は有明アリーナの建設が進んでいる辺りは2005年に埋め立てが完了した地域。周りを見渡せばすべてが埋立地で、何とも心穏やかならざる土地ということになる。そんなところに住むのは物好きというものだが、そもそもどのくらい埋立地がある…

飛鳥IIとは違う巨大な船が晴海埠頭に見える

船体には「EMERALD ACE, SOLAR HYBRID」とある。このずんぐりした巨体は何か急に気になり出し、調べてみる。世界初のハイブリッド自動車船として建造され、約160kWの太陽光発電システムと、実力値で約2.2MWhの電力量のリチウムイオン電池を組み合わせたハイ…

零八憲章

誰もが自由に知りたいことを知り、したいことをする社会を自らの手でつくることができる。これに勝るアイデアがあるかと問われると、今のところはないというのが多くの人の答え。劉暁波氏の死はそのことを再度呼び起してくれた。『零八憲章』は「前言」、「…

祭り:祈りの習慣化

夏は祭りで賑わう。関山神社の火祭りは7月、深川祭り、佃祭りは8月で、お盆と花火、そして祭りが日本の夏の風物となってきた。夏には祭りがよく似合う。祭りは当然ながら宗教的な行事。だが、祭りは信者だけのものかと言えば、そんなことはない。日本だけで…

夏の風景

夏が嫌いな理由を具体的に映像で表現しろと言われると、とても困る。 夏の臭い、湿気の感覚、汗の流れる感触など、映像化は結構厄介で、工夫が求められる。 だが、夏が好きな訳となると、意外に映像化が容易なのである。 夏山、海の砂浜と、どこにも被写体が…

赤潮広がる

昨日、赤潮が発生していると述べたが、新聞、テレビでも報じられ出している。東京湾全域でみられるが、千葉県側にプランクトンの発生が多い。 気温の上昇に伴い、東京湾内でプランクトンが大量発生し赤潮が広がっている。千葉県の調査船によると、東京湾のほ…

追悼

中国の民主活動家でノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏が13日午後5時35分、多臓器不全で瀋陽の病院で61歳で死去。劉氏は、中国共産党の独裁を批判し、自由、民主の尊重を求める宣言文「08憲章」の起案を主導。1955年、吉林省に生まれ、北京師範大講師だった1988…

ヒマワリ

今年もまたヒマワリが咲き出した。日本では夏を象徴する花である。原産地は北アメリカ。花弁は大きな1つの花のように見えるが、実際は頭状花序と呼ばれ、多くの花が集まって一つの花の形をつくっている。和名「向日葵」の由来は、太陽の動きにつれてその方向…

雲六態

氷河時代なら温暖化は好ましいことだったはずだが、現在は温暖化と言えば負の効果しか想像されない。いずれにしろ、温暖化は気象を変える。大型の台風が増え、極端で異常な気候が当たり前になっていく。昨今の大雨もその一つ。 地球上の風景は温暖化によって…

赤潮

このところ東京湾の水が赤く錆びた色をしている。運河の水も茶褐色で、相当に汚れている。二枚の画像は昨日のものだが、湾の海水を見れば青くないことがわかる。例年夏には赤潮が発生するが、気になり確かめてみた。「平成 29 年度東京都内湾 赤潮速報」によ…

続『数学原論』

ニコラ・ブルバキ(Nicolas Bourbaki)はフランスで活動した数学者集団で、1939年から1998年にかけて『数学原論』というタイトルで数学の各理論を述べた著作を次々に世に送り出したことで知られている。現代数学を集合論を基礎に構造という観点から構築しよ…

育児と通信生

今年もまた『ふれあい』が送られてきた。慶應母親学生会の会誌である。保育と学習の二足の草鞋を履きながら頑張るお母さん通信生の苦労が行間に溢れている。かつて私はシリーズで大学通信教育について書いていた。それを思い出し、読み直したら、何とこの会…

ニコラ・ブルバキあるいはÉléments de mathématique

『数学原論』(Éléments de mathématique)の何冊かを丸善の書棚で見たときのことを今でも覚えている。確か大学の3年生の頃だと思う。薄くて華奢な本が並んでいたのだが、「何かがある」と直感した。第2外国語がフランス語だったためか、手に取ってみると、…

「新しい、古い」

いずれ「流行」について何か書きたいと思っているのだが、現在の風景の中に残る古いものについて私たちはどのように見ているのか、考え出すとうまくまとまらないのである。赤ん坊と老人を見比べるのと、新車とクラシックカーを見比べるのとでは随分と見比べ…

葛(クズ)

日本を代表する蔓(つる)植物の一つ。マメ科の植物だが、それが東雲運河の旧防波堤に生茂っている。周りの木々に取り付き、蔓の特性を遺憾なく発揮し、空間を支配している。この横暴で、憎々しい振舞いの最後に、晩夏から初秋にかけて赤紫色の花を咲かせ、…

七夕

七夕を「たなばた」と読むのは至難の技。七夕は「しちせき」とも読み、古くからある日本の行事である。子供の頃は七夕が近づくと、ハロウィーンのように妙に胸が高鳴ったものだ。だが、その由来や意義となると何とも怪しい限りなのだ。 毎年7月7日の夜に、願…

信念の言い分

意識内容は信念として表現されるのが普通である。その信念が事実の世界とは独立した内容をもつためには、事実を述べたもの、つまり、誰もが同じように知ることができるもの(知識)と異なることが必要だと考えられた。これは理解できることである。だから、…

暑さの予感

北陸・新潟の大雨は九州に移り、途轍もない被害を出した。今朝の東京は梅雨明けではなくてもよく晴れている。 朝の東京湾は朝日に照らされ、輝いている。今日も暑くなるに違いない。この予感だけで汗ばんでくる。

「知る」と「信じる」への破壊的な見方

アングロサクソンの知識論の基本的主張となれば、「正当化された真なる信念が知識である」ということに尽きる。知るための条件の一つが信念であることから、信じることがないと知ることが成立しないという構図になっている。さらに、知ることは、信じること…

コガネグモ

田舎では自然に囲まれていたのに、子供の頃の私は昆虫少年とは程遠かった。ファーブルにもダーウィンにも大した関心はなかった。それでも魚類、両生類、爬虫類、昆虫、それに種々の植物が溢れるほどに豊富だったという記憶はしっかり刻み込まれている。8歳頃…

江戸前の海

江戸前の海はすっかり変わったが、今の東京湾の景色も捨てたものではない。私が若い頃の東京湾とはまるで違う。環境の保全は多くの人の様々な努力によってなされ、それが風景をつくり変えた。だから、今私たちが見る風景は正に私たちの先輩たちがつくり出し…

流行

「感じる流行」と「事実としての流行」 普通の乗用車を見ていると、その型が新しい、古いと敏感に感じる。流行のデザインを直感し、買いたくなるのだが、では、なぜそのデザインがよいと感じることができるのか。知識や情報が十分にあることによって、そのデ…

キョウチクトウ

昔はキョウチクトウ(夾竹桃)をよく見たのだが、最近は珍しくなったという気がしていた。たまたま今日そのキョウチクトウを街路樹として見て、懐かしくなった。久し振りで、白い花が懐かしかった。 昭和45年千葉市の花木に選ばれたのがキョウチクトウ。高度…

ヤブツバキ(Camellia japonica)

歩道の植栽、街路樹としてよく使われるのがヤブツバキ。見ると若い果実がたくさんついている。この中に椿油の種があると思うと妙な気持になる。 ヤブツバキは太平洋側に分布し、日本海側には亜種のユキツバキが分布する。高さは10~15mにもなる。ヨーロッパ…

補足:「情けは人の為ならず」

落語も住吉神社も脇役に過ぎず、主役は諺だったのに、その趣旨がうまく伝わらなかったようなので補足しておきたい。この種の話は論理学を知っている人なら、実につまらない話で、論理式の変形だけの話なのだが、記号を使えないので、少々遠回りに話になるこ…

落語「佃祭」から

住吉神社の大祭「佃祭」の賑わいを見に行った次郎兵衛の話を志ん朝がしていたのを想い出す。その話はさておき、経を上げていた住職が帰り際、「情けは人の為ならず」と説教、同席者みんなで納得しあうというくだりがある。情けは人のためだけではなく、いず…

花と昆虫

虫媒植物と訪花昆虫のこれらの画像には、次のようなもっともらしい説明がつくことが多い。 花には様々な昆虫が訪れる。そのほとんどは、餌となる蜜や花粉を求めて、花から花へと飛び回る。これは花が昆虫に餌を与えているように見える。だが、自分で動きまわ…

生活環境の変化

長く生きていると周囲の変化に関心がなくなるものだ。だが、実に好都合なことに私が住んでいる周辺はしばらくは大きな変化が続き、2020年までに今の風景は一変していることだろう。物理世界の変化は運動だが、日常世界の変化となれば建設や破壊。消極的にそ…

住吉神社(牡丹)

江東区に「牡丹」という美しい地名がある。かつてここには牡丹を栽培する農家が沢山あったのでこの名前がついたらしい。そのためか、小石場の親水公園の並びには「牡丹園」があり、50種類の牡丹が楽しめる。 通りに面して窮屈そうな住吉神社の境内末社には車…

住吉神社の晴海の分社

有明の隣は晴海で、そこは中央区。下町の代表となれば台東区なのだが、中央区もれっきとした下町で、銀座、築地、月島といった地名が並ぶ。「佃祭」を調べていて、住吉神社の由来など探っていると、何と晴海と牡丹(江東区)に住吉神社の分社があるではない…

語るとは、「報告する、説明する、主張する」の内のどれなのか?

最近少々気になることと言えば、テレビのアナウンサーやキャスターの「語り」。夕刻のニュース時間が大幅に増えたためか、ワイドショーも含め、どのテレビ局も演出に工夫が目立ち、担当する人たちは実にうまく語る。当たり前だが、誰も上手に発音する。さす…

錯覚?

歩きながら見上げると、意欲的なデザインのホテルがある。「あれっ」と我が眼を疑ったのは、二つの塔をつないでいる中央上部のガラス窓の部分。逆の台形の部分は塔よりとび出しているのか、それとも引っ込んでいるのか、という問いが頭を過ったのである。 そ…

夏の訪れ:ヒマワリ

夏が近づいてきた。季節は誕生せず、繰り返すだけに過ぎなくても、その中の生き物たちは誕生を繰り返す。それを熟知していて、夏の到来を心待ちにしているのが夏の植物たち。ヒマワリはそんな夏の代表的な植物である。ヒマワリには暑い日差しがよく似合う。 …

給油ではなく、給水

燃料の補給はガソリンなら給油だが、油が燃料でない燃料電池バスは給油ではない筈である。 「給油」を真似て造語すれば、給水だろうか?「給水素」の省略である。 どうも私はこのバスに縁があるようで、都バスの燃料電池車が給水している場面に遭遇してしま…

洲崎弁天

洲崎(すさき)は、江東区東陽一丁目の旧町名。元禄年間(1688~1704)に埋め立てられ、「深川洲崎十万坪」と呼ばれた海を望む景勝地だった。明治21年に根津から遊郭が移転し、吉原と並ぶ都内の代表的な遊郭が置かれ、「洲崎パラダイス」の名で親しまれた歓…

獣医学教育

新制大学の獣医学教育(獣医学部と獣医学科)の修業年限は4年。獣医師国家試験の受験資格も「正規の大学における獣医学の課程を4年以上修学」。つまり、4年制の獣医学部・学科を卒業して獣医師になることができたのだが、獣医師法の改正に伴い、1978年以降に…

地衣類

梅雨の時分によく見るが、これだけ緑が樹皮を占めていると「これは一体何か」と気になる。苔は茎と葉の区別がある植物だが、どうも「苔」ではないようだ。もう一つの候補が地衣類。地衣類は茎と葉の区別がなく菌類の仲間で、必ず藻類と共生関係にある。つま…

思想の違い:パラダイム

人を批判し、それによって自らの主張を認めさせることがいつの間にか哲学や思想の常套手段となったことがあった。哲学や思想の世界はずっとそうだったと思っている人も少なくないだろう。先人の成功を受け入れ、それをさらに進展させるのではなく、批判し、…

あふれ出る園芸植物:野生化、帰化

近年草花の栽培品種が増え、街づくりに盛んに利用されている。お蔭で庭も歩道も様々な草花が植えられ、私たちの眼を楽しませてくれている。そんな草花があちこちに自生し始め、野生の植物と一緒に育っている。画像は誰が見てもアサガオ、ガクアジサイなのだ…

我が家の向かいの国家戦略特区

加計学園の話が話題を一人占めしているが、東京都では国家戦略特区に都内の9区が指定されている。また、東京や横浜など11か所で外資系企業を誘致するための高層オフィスビルや、職場近接の外国人向け居住施設、インターナショナルスクールを一体的に整備する…

燃料電池バス(fuel cell bus)

既に都バスとして燃料電池バスが我が家の近くを走っていることを述べた。昨日東京駅に行くためにバスを待っていると、このバスがやってくるではないか。 お蔭で乗り心地を再体験できた。モーター音は静かで、クーラーの音の方がずっとうるさい。発進時や加速…

「コペルニクスの原理」あるいは「凡庸性の原理」についての独り言

コペルニクスもニュートンも「神が、幾何学的に美しくない宇宙を創造するはずがない」という確信から、自然哲学に革新的ともいえるパラダイムを導入した。彼らにとっては、神が人類の英知である数学に違反する世界を創造する筈がないのである。 コペルニクス…

消えた線路

汐見運河に架かる「しおかぜ橋」を渡り、その取付橋の下に目をやると京葉線が地下にもぐり込むところで、その横にもう一本赤く錆びた線路が見える。越中島支線で、小岩駅と越中島貨物駅を結んでいる。越中島貨物駅を発着するのは、構内にあるJR東日本東京レ…

夏至の頃

天文学での夏至は瞬間で、太陽の黄経が90℃になり天球上で太陽の赤道面からの距離が最大になる時刻(夏至点)。 2017年の夏至日は6月21日。夏至の瞬間である夏至点は、世界時では6月21日4:24、日本時間ではその9時間後の6月21日13:34だった。 21日はあいにく…