続東京の埋立地

 晴海と豊洲の二つの埋立地を結ぶ橋は「春海橋」。春海は晴海ともども意図的に人々の好印象を狙った名前である。なぜ「晴」から「春」に変わったのかわからない。

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 春海橋のそばには、かつての晴海線(貨物鉄道で越中島から豊洲を経て晴海埠頭まで)の橋脚が残っている。都営の貨物線は越中島駅で当時の国鉄の貨物線と接続していた。晴海線は平成元年に廃線となったが、橋はそのまま残された。1960年公開の東宝映画「秋立ちぬ」のロケ地、また仮面ライダーV3ライダーマンと出会った場面の撮影場所として使われ、一部のマニアには聖地化されている。中央区側には野球グランド、江東区側には「ららぽーと豊洲」があり、今はタワーマンションが立ち並ぶ。

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ららぽーと横の公園、背景の電車はゆりかもめ

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(首都高晴海線の工事、遠景の左は晴海、右は豊洲

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(辰巳の公園から見た東雲のタワーマンション群)

 1940年の東京五輪の誘致から東京湾の埋め立て地は東京にとって戦略的な場所だった。イベントの誘致や飛行場計画だけでなく、役所そのものも埋め立て地に移す計画だった。かつてここに東京市の市庁舎が移転してくる予定だった(現晴海トリトンスクエア)。1932年東京市は有楽町(現東京国際フォーラム)にあった市庁舎を月島4号地(現晴海)に移すと決めた。住民の反対などから計画は頓挫。実現していたら、東京都庁の新宿移転はなかったかも知れない。
 数々のイベントが企画された東京湾埋立地。2020年の東京五輪では、晴海、有明、辰巳、夢の島若洲、そして中央防波堤がそれぞれ会場となる予定である。埋立地の動向は、東京の現在と未来を映し出す。