歩道の金糸梅

 このタイトルの記事に友だちから反応があり、金糸梅、未央柳の違いを調べることになった。その途中で、とても面白い経験をした。日頃花をどのように見ているか反省させられたのである。「見る」ことは何と複雑怪奇なことか、改めて思い知った次第である。

 まずは、ビョウヤナギ(未央柳、美女柳)と歩道の金糸梅(正確にはヒペリカム・ヒドコートという園芸品種)との違い。本当に偶然だったのだが、ふと見ると、歩道の横のマンションの庭にたまたまビョウヤナギが咲いていたのだ。歩道の植え込みはヒペリカム・ヒドコート、その横の庭はビョウヤナギ、何と仲良く花盛りだったのである。それなのに、私は歩道の両側の花を同じだと思って見ていたのである。いや、正確には同じとも違うとも思わず、ただ見ていただけなのである。一体私は何を見ていたのか、自らへの説明に窮してしまうのである。私の視覚などいい加減なものである。

 ビョウヤナギヒペリカム・ヒドコートの画像を見比べるなら、二つは確かに違う。だが、知覚像だけでは到底信用できないことを学習したばかりなので、違いの確証を得るために知識に頼ってみよう。

 ビヨウヤナギは金糸梅と同じ中国原産で、黄金色の花が上向きに咲き、多数の雄しべが突き出すのが特徴(画像は確かにそうなっている)。6月から7月にかけて、長期間、黄色い花を咲かせる。ヒペリカム・ヒドコートはタイリンキンシバイ(大輪金糸梅)とも呼ばれる園芸品種で雄しべは短い。これで疑問は一応解消である。

 ところがもう一つ厄介な品種が見つかった。それがセイヨウキンシバイ(西洋金糸梅)。学名はヒペリカム・カリシナム。学名からヒドコートとは仲間同士であることがわかる。日本での名前は西洋キンシバイになっているが、花はキンシバイよりもビョウヤナギに似ている。画像を見ればビョウヤナギと区別がつきにくい。外観だけなら西洋ビヨウヤナギとしたほうがスッキリするのだが…視覚像、つまり見える形態はビョウヤナギに似ているが、それが信用できないことを再度知ったのである。

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キンシバイ

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ヒペリカム・ヒドコート(大輪キンシバイ

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ビョウヤナギ

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ヒペリカム・カリシナム(西洋キンシバイ))