言葉の変態

  セスジスズメは爆撃機のような翼をもった茶色のガ。前翅に暗褐色と肌色の帯が入り、背中には2本の肌色の筋が縦に走る。幼虫はイモムシ体型で、オレンジか黄色の連続した眼状紋をもつ。その幼虫を歩道の雑草に見つけたのだ。ガとは違って見事な模様をもつが、作物の葉を食い荒らす害虫で、成長が非常に早い。

 ガとなれば、変態(metamorphosis)だが、それは動物の正常な

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生育過程における形態変化のこと。ヘッケルは生物の発生はその生物が進化してきた経路を再び辿ると主張した。この主張は、科学的な真理ではないが、ある程度の範囲で認められている。その意味では、動物が発生過程で姿を変えるのは当然と言える。一方、変態性欲(sexual perversion)は、人間の異常な性的行動や性欲の嗜好を意味する。だから、変態は正常な過程だが、変態性欲は異常な欲求や行為である。

 私たち日本人は変態も変態性欲も共に「変態」と呼んできたので、私たちにとって変態は正常にして異常ということになる。

 このように見てくると、日本語の「変態」という言葉が変態的な使われ方をするのかと訝るのは私だけではあるまい。