ある小学生の疑問

 私の町は国立公園の中にあって、学校でも市民センターでも環境を守ろうという活動が行われています。市長さんや市役所で働く職員の人たちも環境を守ろうと頑張っているようです。そのことは良いことだと思うのですが、環境を守る活動がなぜ良いことなのか、なぜ悪いことではないのか正直なところよくわからないのです。
 テロや暴力団が社会の中の悪だというのは割とはっきりしています。麻薬や覚せい剤がよくないこともその通りだと思うのですが、ペスト菌赤痢菌が悪者で麹菌がそうでないと言われると、私にはよくわからなくなるのです。オオハンゴンソウブラックバス特定外来生物と呼ばれて、悪者の代表のように言われています。でも、タンポポやサクラが善植物で、オオハンゴンソウが悪生物だなんて私にはとても変な話なのです。アユやマスが好まれ、ブラックバスが嫌われる理由は、食用になるかどうかだけで、それ以外に理由が見当たらないのです。
 結局、法律で決められているから、それに反するものが悪いもので、反しなければ悪くないということになっているように思えて仕方ありません。法律で決められた環境保全とは、つまるところ人間に都合のよい保全であって、自然のままにすることではないようなのです。特定外来生物を駆除する理由は何でしょうか。生物多様性を守るためだという答えが鸚鵡返しに返ってきますが、人間の場合は人種差別がご法度なはずなのに、動植物の場合は純血を守るのがよいなんて、そんな二重基準のご都合主義はない筈です。
 大人は環境保全について方便しか言いません。環境保全とはどのようなことなのか、国立公園に住む小学生に誰か教えてくれませんか。